糖化を予防する食生活とは?

老化の原因は、酸化反応、糖化反応、炎症であるという考え方があります。

最近では、低GI食品などの糖化を予防する食品が注目されています。

今回は、プラセンタ特別講演会で紹介された「糖化を予防する食品」についてお伝えします。

低GIの食品を取り入れよう!

血糖値の上昇率を示す指数に「GI値(glycemic index)」があります。ブドウ糖を摂取したときの血糖値を100としたとき、ほかの食品を食べたらどの程度血糖値が上昇するかを比較したものです。

世の中には、GI値の高い食品と低い食品があります。高いものは血糖値が勢いよく上昇させるため、食べてしまったらインスリンをたくさん分泌しなければなりません。低いものは、食べても血糖値がそれほど上昇しないため、急いでインスリンを分泌する必要がありません。GI値が低い食べ物のほうが、体にはいいと考えられています。

ずっとGI値の高いものばかり食べていると、インスリンをどんどん分泌することになり、β細胞が疲れてしまいインスリンを分泌できなくなってしまいます。しかも、インスリンがたくさん分泌されたのに使われない状態になると、インスリンの機能が低下します。

その結果、糖の代謝が阻害されていき内臓脂肪が蓄積し、肥満・メタボリックシンドロームが進行するのです。動脈硬化や心疾患へと繋がることもあるため、注意しなければなりません。

高血糖は血管の内皮障害を引き起こし、血管壁の病気とされる脳血管疾患や心疾患の引き金になると考えられています。そのほか、酸化反応ももたらします。食後の高血糖を持続することは、体にとって悪影響が大きいのです。

機能性食品の重要性

生活習慣病は薬では治らないため、機能性食品が注目されています。その観点で考えると、GI値の低い食材選びが重要です。野菜では海藻や大豆、炭水化物では玄米やライ麦パンが低く、パスタ系や精白されたものは高くなる傾向があります。フルーツ系では、チェリーやプラムが低いです。一方、フライドポテトなどの揚げ物は、GI値が高いと考えられています。ただ、これらはGI値という尺度で考えた場合であって、GI値の高い食べ物自体がダメというわけではありません。ひとつの情報として、心に留めておいてください。

「GL値」は、食品とGI値をかけ合わせた値です。GI値もGL値も高いものは、血糖値が高くなり糖化反応が進みやすい食品といえます。たとえば、菓子パンやじゃがいもなどが高い傾向にあり、70をボーダーラインとして考えることが多いです。GI値と同様、GL値も低い方が好ましいと考えられています。

また、小麦を使ったパンと砂糖では、砂糖をそのまま摂取するよりパンを食べた方が、GI値が高いと分かりました。血糖値が上がりやすいもの、上がりにくいものの分類を把握しておけば、食生活に役立てることができます。

糖化を予防するポイント

食べ放題やビュッフェなどは、頻度や量を調節する。

カレー、ラーメン、回転ずしのどれかを3日に1度は食べている人は、炭水化物を食べ過ぎないように頻度を減らす。

野菜などを食べるようにする。

大盛りを注文しない。飲食店はそもそも十分な量を提供しているので、大盛りにする必要はありません。

カバンの中に飴などを入れない。

外食ではデザートを食べない。

焦げたものを食べないようにする。焦げた部分にはAGEs(最終生成糖化物質)がたくさん含まれており、発癌性物質が含まれると考えられているので避けると良い。

ポテトサラダや春雨サラダはGI値が高いので、サラダだからと油断しないこと。

夜食のしめにラーメンなどを食べない。食後には塩分が高いものを食べたくなりますが、深夜の食事は消費されずに蓄えられるので、食べる量だけでなく食べる時間にも注意をする。

食べた後すぐに寝ない。糖の消費されていない部分は蓄積されていきます。寝る前の3時間前には食事を済ませるのが好ましく、食後に少し運動すれば糖の消費に繋がります。抗酸化力の高い食品として、ポリフェノール系やクエン酸系などの色の濃い野菜があります。若さを保つためには、豆類やキノコ類、スプラウトなどを食べるとよい。

低GI食品よりもGI値が高い食品のほうが好き! と思う人もいるかもしれません。現代人の多くはラーメンなどの炭水化物や、から揚げなどの揚げ物を好む傾向にあります。大切なのは、GI値が高いものを一切食べてはいけない。という話ではないということです。

高脂肪食が食べたくなる日もあるでしょう。そんなときは、1週間単位で食生活を考え、ヘルシーな食事を食べる日をつくるなど、1週間区切りで食生活の計画を立てて、健康的な体を維持することがポイントです。食べ物の偏りや食べ過ぎなどに注意して、健康管理を心がけてくださいね。

(ライター:南條祐弥)

SNSでもご購読できます。

コメント

コメントは停止中です。