「老化の原因」「内臓寿命を延ばす」【団克昭プラセンタ研究レポート22】

食べても太らない

テーマ『病気にならない体づくり~予防医学の重要性~』

慶應義塾大学 医学部 漢方医学センター 団 克昭博士特別講演会
受講場所:新大阪ワシントンホテルプラザ
受講期間:平成28年4月7日(13:00から15:00)

予防医学の重要性

プラセンタで温活
調子は悪いけれど病気ではないとされる「未病」。それを病気にならないように、さらには健康な状態に戻るようにするという「予防医学」をテーマに団博士は、研究を進めています。

医療業界では、予防という観点で先制医療の重要性が話題にあがっています。予防には、一次予防(健康な状態を維持する)、二次予防(疾患を早期発見する)、三次予防(病気が進行しないようにする)があります。なぜそこまで予防が大切なのか? それは、病気を早期発見することが重要だからです。早期の段階で発見できなければ、病気が進行してしまう恐れがあります。国際抗加齢免疫医学学会では、予防機能素材を活かした病気になる前からの「予防」について研究を進めています。学会は医療機関ではありませんが、臨床の医師とタイアップすることで研究を行っています。

老化の原因

寝たきり
老化の原因は、慢性炎症(自覚症状はないが、全身性の炎症反応)とされており、より具体的に考えると、次の3つが原因にあげられます。それは、「肥満」「免疫機能の効率が低下」「細胞老化」です。

・肥満

メタボリックシンドロームになると、内臓脂肪が溜まります。そのため、*TNF-αの分泌が上昇し血液に流れ、三大疾病の原因になるとされています。
*腫瘍壊死因子(しゅようえしいんし)
主にマクロファージにより産生され、固形がんに対して出血性の壊死を生じさせるサイトカインとして発見された

・免疫機能の効率が低下

免疫機能が加齢とともに衰えるのは仕方ありませんが、「効率」が低下することが問題です。悪い生活習慣を送っていると、免疫能力自体が低下しますが、効率も低下していることがわかってきています。効率が低下すると、免疫が低くなったと感じた体が免疫を補おうとして抵抗しますが、体の中で免疫反応が過剰反応され、正常な臓器にまで免疫反応が起こってしまう恐れがあるのです。免疫機能の効率が低下すると、自己免疫疾患になってしまうと考えられています。

・細胞老化

正常細胞は4週間周期で生まれ変わっています。そして、細胞分裂を1回する度に「テロメア(遺伝子のしっぽのようなもの)」が切れていきます。細胞分裂する度にテロメアは短くなるのですが、一定の長さまでいくとそれ以上短くならず、細胞分裂しなくなります。細胞分裂がされなくなると、細胞が入れ替わることなく、古い細胞のみになってしまうので老化の原因とされているのです。実際に、100歳以上生きた人のテロメアは短くなりにくいことがわかっています。

これらの慢性炎症(老化)を予防するには、食生活の改善、運動習慣、社会参加が重要です。食生活では、魚にあるEPA・DHAと肉などの蛋白質を摂取することが大切で、魚を食べて運動すれば、テロメアが短くなるのを遅くするといわれています。また、血液中のアルブミン(蛋白質の一種)の値が低いほど具合が悪いという方が多く見られます。さらに年代とともに筋肉が減っていくので、それを防ぐ為にも蛋白質の摂取がより重要になってきます。年齢を重ねた人は魚と肉を1対1の割合で摂取するとよいとされていて、肉の重さでいうと一日の摂取量は60~70gになります。

本来人間は120歳まで生きられるはずですが、病気や事故で全うできないことが多いのが現状です。この現状を良い方向に導くため、医療で健康長寿を長くすることを今後研究していきたいと考えています。病気になってからではなく、予防の段階から、健康を維持するための対策が大切なのです。

内臓寿命を延ばす

内臓
長生きするためには、内臓寿命を延ばすことが重要です。哺乳類の「寿命指数」には、一生で呼吸する回数は5億回、心臓の鼓動は20億回と目安が示されています。しかし、この目安は、スポーツ選手が短命であることや、息を止めれば長生きできることを示しているわけではありません。むしろ、スポーツ選手などは、競技中に息が上がっていても、日常生活ではゆっくりと息をしているため、健康に良いと考えられています。今回は、腸、胃、腎臓に焦点を当て、内臓寿命を延ばす方法を考えてみます。

腸の寿命

腸の内臓寿命を延ばすには、水溶性食物繊維を摂取して、血糖値が下がりやすい体質にすることが大切と考えられています。慢性的な下痢の場合は、リラックスするだけで下痢が改善されることもありますし、中でもストレスによってIBS(過敏性腸症候群)を患っている方は、精神的にリラックスすることが重要ですが、下痢の原因は、腸内細菌であることが多いため、食事と食事の間隔を8時間以上空けると良いとされています。常に腸に食べ物があると、菌が繁殖しやすい体質になり、それを排出しようとして下痢になるという仕組みだからです。しかし、便秘薬の乱用には注意をしなくてはなりません。薬に頼りすぎると薬に対して抵抗ができ、どんどん強い薬を服用することになってしまいます。また、悪化して立ちくらみをした場合は、大腸癌(がん)や腸から出血している可能性がありますので、便をチェックしてみてください。特に40歳を過ぎたら、大腸の内視鏡検査をお勧めします。

腸内環境において、善玉菌を増やすことは大切です。バクテロイデス(腸内細菌)はインスリンを分泌して血糖値を下げてくれます。一方、高脂肪食ばかり食べているとインスリン抵抗性が高くなり、血糖値が下がりにくい体になってしまいます。これが、水溶性食物繊維を食べるほうが良いとされる理由です。

ここで、ご自身の腸年齢をチェックできる、ポイントをご紹介します。以下の項目で、該当する項目がいくつあるか数えてみてください。

●腸年齢チェック項目
  • 1日の運動量が30分以下である。
  • タバコをよく吸う。
  • 顔色が悪く老けて見られる。
  • 肌荒れや吹き出物で悩んでいる。
  • おならが臭いと思う、または人からそう言われる。
  • 寝つきが悪く寝不足ぎみ。
  • ストレスをよく感じる。
  • 朝食をとらないことが多い。
  • 朝食をとっても、短時間で済ますことが多い。
  • 食事時間が不規則である。
  • 野菜不足。摂取量が350g以下である。
  • 肉が大好き。
  • 乳製品や牛乳が苦手。
  • 週に4回以上外食をする。
  • アルコールを毎日多く飲む。
  • お通じの時間が不規則。
  • 力まないと出ないことが多い。
  • お通じが残っている感がある。
  • 堅い。
  • コロコロとしている。
  • ときどきゆるくなる。
  • 色がこげ茶または黒っぽい。
  • 便器の水に沈むことがある。
  • 臭い、または人に臭いと言われる。
●あなたの腸年齢は?

がん検診
<4個以下>
該当した項目が4個以下の方は、腸年齢が「実年齢より若い」

<5~9個>
該当した項目が5~9個の方は、腸年齢が「実年齢+10歳」

<10~14個>
該当した項目が10~14個の方は、腸年齢が「実年齢+20歳」

<15個以上>
該当した項目が15個の方は、腸年齢が「実年齢+30歳以上」

●私たちにできること

1日の摂取カロリーは、1500kcal~2000kcalが理想的とされています。消費カロリーのうち、基礎代謝は1500kcal程度で、脳が使用するカロリーは基礎代謝の20%です。8時間くらい勉強などで頭をよく使うと、700kcal消費することがわかっているので、運動できなくても頭を使うことでカロリーを消費できます。そのほか、食べるときによく噛むことも大切です。よく噛むことで脳に刺激が伝わりDIT(食事誘導性熱代謝)が消費されるスイッチが入ります。よく噛んで食べれば、総消費カロリーの10%を「食べる」という作業で消費できるのです。

血糖値という視点で考えた場合、ベジファースト(野菜を先に食べる)も重要です。ご飯を先に食べると血糖値が急に上がり、インスリンが大量に必要になるため、血糖値をコントロールできなくなります。しかし、サラダから食べると緩やかに血糖値が上昇するため、すい臓への負担を減らすことができます。同じ食事量でも食べ方でインスリンの分泌量は変わるのです。

時計遺伝子というものがあり、脳は朝日を浴びるとスイッチが入りスタートします。一方、内臓は朝日ではなく食事でスイッチが入るため、朝食は大切です。このことから、朝日を浴びて朝食を食べることが健康への近道といえます。さらに、人間には食べると太ってしまう時間と、太りにくい時間があります。体内に脂肪分を取り込むスイッチになっているBMAL?(ビーマルワン)という蛋白があり、朝起きて14時間から18時間後が最大になるとわかっているのです。そこから考えれば、食事をしても太りにくいのは14時~15時、太りやすいのは22時~深夜2時くらいと考えられます。

胃・食道の寿命

胃・食道の寿命を延ばすには、ピロリ菌が鍵を握っており、ピロリ菌を除去するだけで胃癌(がん)へのリスクが100倍も変わるといいます。ヘリコバクター・ピロリ菌がさまざまな毒素を出していて、胃の細胞膜に菌が入り込むと、異変が起こり癌(がん)に繋がることも研究で明らかになってきています。

そのほか、唾液の分泌を良くすると、胸やけや心臓病に役立つと考えられています。胸やけには、「胃液逆流タイプ」「げっぷタイプ」「TRPV1センサー刺激型」といった種類があり、気をつけるべきなのはアルコールです。特にアルコール分の高いお酒は、胃や食道への影響が大きいので注意が必要です。胸やけの原因は、「胃酸」の逆流か、「空気」の逆流です。唾液や水を飲む対処法は、逆流性胃炎の人には胃酸が中和されて良いのですが、げっぷタイプの人の場合、げっぷが増えてしまうことがあります。このように、胸やけにもタイプがあるため、それぞれのタイプに合わせた対処法をしなければなりません。

ストレス性の胃炎は、頭で考えていることがストレスで脳に刺激が伝わり、その結果アセチルコリンが減って胃が痛くなるという悪循環を引き起こします。そのため、「自分は胃が痛くない」と脳を上手にコントロールする必要があり、ストレスを解除していくことが求められます。

腎臓の寿命

腎臓は、腎機能低下、高血圧の悪循環にも影響する非常に重要な臓器で、腎臓の異変を放って置くと深刻な問題に繋がってしまいます。腎臓に対する病気の診断をするためには、血尿チェックなどの尿検査だけでなく、クレアチニン検査も重要とされています。そのほか、腎臓病の疑いがあるときに、赤血球が形を変えて血管から尿の中に飛び出してくることがあるため、尿中の赤血球の形を調べる手段もありますが、変形しないで尿の中に含まれていることもあるので注意しなければなりません。

貧血の場合、鉄剤を処方してもらうことがありますが、それでも症状が改善されないケースもあります。そのときは、隠れ腎臓病や尿路結石の可能性もあり、抗酸化作用の高い食事を心がけてください。

癌(がん)細胞の細胞周期

がん発見
癌(がん)は、1つの遺伝子のエラーから始まり、どんどん増殖し大きくなっていきますが、病気の検査でよく行われるMRIやCTなどの画像診断を用いる場合、癌(がん)細胞が直径5mm以上にならないと発見が難しいといわれています。早期発見できれば、患部を取り除く治療だけで済ませられる可能性が高まりますし、抗癌(がん)剤や放射線等の体の負担を減らすこともできます。

小さな癌(がん)の発見のために血液検査が行われていますが、血液検査によって癌(がん)が発見された例は25%しかないといわれています。画像診断や血液検査で発見できなかった癌(がん)を見つけたい。そして、癌(がん)が発症するのを防ぎたいと考えています。

ヒトの細胞は生まれたときの6兆個からはじまり、成人するときには60兆個の細胞にまで増えます。正常細胞は4週間周期で生まれ変わりますが、その周期の中で約25日はG0期(その細胞としての機能を果たしている期間)で過ごしています。正常細胞は残りの約3日で新しい細胞へと生まれ変わる準備をするのです。しかし、癌(がん)化した細胞はG0期には入りません。そのため、癌(がん)化細胞は生まれ変わる準備をする3日間だけを過ごすことになります。つまり、10回の細胞分裂を最短1カ月で行ってしまうのです。

ひとつの遺伝子変異のエラーが、そのまま修復されずに細胞分裂を30回繰り返してしまうと、早期発見癌(がん)(直径5mm)の状態になります。そのとき、エラー細胞の数は10の9乗個。運よく癌(がん)検診などで発見されれば治療は見込めますが、さらに10回分裂を繰り返すと進行癌(がん)になり、エラー細胞の数は10の12乗個になってしまいます。これは、体内の全細胞の60分の1がエラー細胞の状態で、体重60kgの人の1kg分に相当します。1gだった癌(がん)が、1カ月で1000gにまで成長してしまうくらい癌(がん)の進行は早いため、早期発見・予防をしなければ癌(がん)の撲滅にはなりません。こういった経緯から、国際抗加齢免疫医学学会では、線虫を用いた癌(がん)の早期発見・予測のための研究を始めています。

線虫を用いた癌(がん)の早期発見・予測

線虫による尿解析では、直径1mmの線虫(C.elegans)を使います。線虫とは、大腸菌を餌としている寄生虫の一種です。線虫は嗅覚が非常に発達しており、「走性」という好ましい匂いに対して近づいていくという性質を持っています。癌(がん)患者には特有の臭いがあるため、その臭いと線虫の走性を活かした実験を行いました。健常者の尿、癌(がん)患者の尿をそれぞれのシャーレに垂らして線虫の動きを観察します。その結果、線虫は健常者の臭いは嫌いで逃げていきましたが、癌(がん)患者の尿からは逃げませんでした。線虫が遠ざかるか遠ざからないかで、その人が癌(がん)であるか否かを判別できれば、早期発見に繋げられると考えられています。

検体として尿を提出された方には、データ(写真)と走性インデックス(0を基準とした最大値10~最小値-10で示す結果)を返却いたします。走性インデックスは、線虫が動いた距離ではなく、線虫のうち何匹が近づいて、何匹が遠ざかったかを評価したものです。まだまだ研究段階ではありますが、データを蓄積し研究を進めていきたいと考えています。さらに、線虫が糖や蛋白に左右されていないかを調べるために、尿蛋白、尿糖についても検査し、尿糖尿タンパク試験紙の結果も送ります。そこでは、尿糖がプラスになる原因や、病的な蛋白の原因などの情報をお伝えしています。この線虫による尿解析は癌(がん)と診断するカルテではありませんが、その検体結果を基準に臨床の全国ネットワークを活用して、病院をご紹介できるように準備を進めておりますのでご安心ください。

予防医学とプラセンタ

予防医学
団博士は、「予防医学」をテーマに研究を進めています。その中で、三大疾病(癌(がん)・心筋梗塞・脳卒中)や、高血圧・糖尿病・高脂血症・肥満など重篤な危険因子や毛髪や肌に対し、プラセンタに何らかの効果があると確認されました。なぜ、プラセンタはこれほどまで幅広い効果をもたらすのか? それは、プラセンタが、長寿遺伝子(サーチュイン)の活性化、長寿ホルモン(アディポネクチン)の分泌促進、腸管免疫作用、ストレス応答作用に影響を与えるからです。それぞれの作用についての詳細は以下の通りです。

●長寿遺伝子の活性化

人間には長寿遺伝子というものがあり、長寿遺伝子Sirt1(サートワン)が活性化されれば、寿命が延びるとわかっています。長寿遺伝子Sirt1のスイッチをON状態にする方法として、カロリー制限があります。人間の場合、寿命が1.4倍延びるとされています。しかし、カロリー制限をして生きていくのはつらいものです。そこで、注目されていたのがレスベラトロール(ポリフェノールの一種)でしたが、ON状態にするためにはワインを毎日100本ぐらい飲まなくてはなりません。しかし、プラセンタを取り入れれば、長寿遺伝子Sirt1をON状態にできます。プラセンタは、長寿で病気になりにくい体づくりを実現してくれるのです。

●長寿ホルモンの分泌促進

正常な人の皮下脂肪にある小型脂肪細胞から分泌されるホルモンであるアディポネクチン。女性の百寿者は、アディポネクチンの数値が高いと研究でわかっています。アディポネクチンは動脈硬化を直接抑制、抗炎症、心筋肥大抑制などの作用があり、健康に深く関わっているホルモンです。アディポネクチンが欠損しているとメタボリックシンドロームを呈するともいわれています。また、アディポネクチンの完全体の分子は、体の中で使われていくと切れ端ができ、この断片が長寿に関わっていると判明しました。プラセンタには、アディポネクチンの断片を効率よく作らせる働きがあり、この点でもプラセンタが長寿に効果があることがわかります。

●腸管免疫作用

人間は、腸内細菌やウイルスが入ると腸管免疫で排除します。腸内細菌の種類には善玉菌(ビフィズス菌など)、悪玉菌(大腸菌など)、日和見菌などがありますが、日和見菌は悪玉菌の手助けするような動きをするため、腸内環境バランスは悪玉菌に優勢な状態になりやすいのが現状です。そのため、高脂肪食ばかりを食べると、悪玉菌が増え善玉菌が減りアンバランスな状態になってしまいます。しかし、そこにプラセンタを用いれば、本来のバランスに整えてくれるといわれています。腸内細菌には、「腸内フローラ」という縄張りのようなものがあります。これは、生まれながらのものなので簡単に変えることはできませんが、プラセンタならバランスを整えることができるのです。

●ストレス応答作用

ストレス応答とは、ストレスを受けたときに、元に戻そうと反発する力のこと。たとえば、細胞に45度の熱(強いストレス)を与えると、細胞死を起こしますが、体温の限界である42度を経験した細胞に、45度の熱を浴びさせても細胞死しないという現象が挙げられます。これは、細胞が抵抗性を獲得し、細胞保護作用が起こったからだと考えられています。熱によって形成された抵抗物質は、「ヒートショックプロテイン(HSP)」と呼ばれており、プラセンタはHSP70を誘導するとされています。マウスの皮膚に紫外線を当てると通常ならば日焼けして黒くなりますが、HSP70を作らせておいて紫外線を当てると日焼けをしませんでした。このことからも、保護作用、抵抗性が高まったと言えます。ストレス応答能力を高めれば、病気にも打ち勝つことができるとされているため、HSPを高めることは大切なのです。

HSPを用いた実験として、アルツハイマーモデルマウスを用いたものがあります。認知能力の低いマウスを円形プールに入れる実験です。プールの中には、隠れ踏み台(ゴール)があり、正常なマウスならば溺れないように、その踏み台から外へ逃げることができますが、アルツハイマーモデルマウスは、そこに辿り着くことが難しく、何分もプールをさまよいます。しかし、アルツハイマーモデルマウスにプラセンタを投与し、HSP70の数値を引き上げておけば、プールに入れても早い段階で踏み台に到達できるようになったのです。これは、アルツハイマーが回復したということを意味します。アルツハイマーは不治の病といわれていますが、生体がもっているストレス応答という能力を高めてあげるだけで改善できるかもしれない。そして、プラセンタがそれに貢献できるかもしれないのです。

癌(がん)治療とプラセンタ

予防医学

●白血病

血液系の癌(がん)である白血病に対してプラセンタをマウスに投与する実験を行いました。白血病を治療しないままにしておくと、生存率は28日目で15%。しかし、同じ癌(がん)細胞を植えた後でプラセンタを投与すると、58%まで延びるという結果がでました。この実験で、プラセンタによる延命効果が証明されたのです。
今までは病気になってから後投与する実験を行っていましたが、予防医学の観点から病気になる前に投与する実験も行いました。その結果、プラセンタを2週間与えたマウスに白血病を植え付けると、マウスは拒絶反応を示し生存率は75%まで伸びました。前もってプラセンタを与えることで、後投与よりも高い抵抗性を示したのです。このことから、プラセンタには延命・予防効果があると考えることができます。
さらに、プラセンタを2週間投与してから癌(がん)細胞を植えつけて、さらにその後も継続してプラセンタを投与すると、85%以上という高い生存率がでました。予防をせずに癌(がん)細胞を植え付けた後にプラセンタを投与した場合に比べて、予防の段階からプラセンタを投与する方が癌(がん)への拒絶する力がより一層高まると実証されたのです。

●肺癌(がん)

肺癌(がん)の転移についてもプラセンタの効果が証明されました。転移に効く抗癌(がん)剤がない中、治療しないと約200個も転移する肺癌(がん)を、プラセンタを投与することで半分以下に抑えることができたため、優秀な結果であると評価されました。プラセンタは再発・転移癌(がん)にも効果があると認められたのです。

腫瘍幹細胞

なぜプラセンタが癌(がん)の再発・転移に効果があるのか? その鍵といわれているのが、癌(がん)にもあるとされる幹細胞です。癌(がん)細胞には親子関係のようなものがあり、幹細胞とは癌(がん)細胞の親のことをいいます。子どもたちには新しい腫瘍をつくる能力がないのですが、親とされる幹細胞には新しく癌(がん)細胞を作る能力があります。そのため、幹細胞を残したままだと、新しい腫瘍をつくってしまいます。また、癌(がん)細胞はニッチという細胞と結びつき再発・転移することもわかっていますが、プラセンタは幹細胞とニッチが結びつかないように作用します。

血管新生抑制とプラセンタ

癌(がん)細胞は栄養を求めるため、血管新生因子を出して血管を作るように促します。すると血管の内皮細胞が癌(がん)に向かって伸び始め、最終的に血管は癌(がん)に繋がってしまうのです。このように、既存の血管から新しい血管が生じる現象を「血管新生」といいます。血管新生が起こると、体内の酸素や栄養素を癌(がん)に集めてしまいます。結果、癌(がん)が大きくなったり、転移したりしてしまうのです。しかし、プラセンタのある成分を用いることで異常な血管新生を抑制することができました。癌(がん)に対する血管新生を抑制することで、癌(がん)治療に役立てることができるのです。

癌(がん)免疫療法

一度癌(がん)になると二度と同じ癌(がん)にならないということがマウスの実験で証明されています。実験用マウスに癌(がん)細胞を埋め込み、大きくなった腫瘍を外科手術で取り除くと、マウスは助かるのですが、この癌(がん)細胞を別のマウスに埋め込むと癌(がん)になり死んでしまいます。しかし、一度治ってしまったマウスに、再び同じ癌(がん)細胞を埋めても、同じ癌(がん)には二度とかかりません。あらかじめ癌(がん)抗原をワクチンとして打てば癌(がん)にならずに済むのではないか? これが癌(がん)免疫という学問の始まりです。

癌(がん)化した細胞には癌(がん)抗原があり、癌(がん)抗原を投与すると免疫反応を起こし拒絶します。そして、癌(がん)の目印が提示され、キラーT細胞が癌(がん)細胞を攻撃します。癌(がん)抗原を投与して治療した場合、活性化されたキラーT細胞が、癌(がん)細胞を攻撃しますが、癌(がん)細胞だけでなく、正常な細胞まで攻撃するため、副作用がでてしまいます。一方、プラセンタは、癌(がん)細胞にだけ特化して攻撃ができるので、副作用なしで治療を行うことができます。

実験で、プラセンタを2週間マウスに与えてみると細胞表面に抗原が多く表れて、キラーT細胞が癌(がん)細胞を攻撃しやすくなりました。これは、プラセンタによって抗原提示能力が高まったためだと言えます。さらに、抗原提示能力が癌(がん)の縮小に繋がるのかを示すため、マウスの背中(左右2箇所)に癌(がん)細胞を埋め込む実験も行いました。2箇所の内左側にだけプラセンタを投与すると、最初に投与した左側が縮小され、次に投与しなかった右側の癌(がん)細胞も縮小されました。これは抗原提示能力が高まったために、キラーT細胞が癌(がん)細胞を見つけて攻撃したことを示しています。

樹状細胞ワクチン療法

正常なマウスから血液を採ってきて、そこにある樹状細胞をシャーレで培養し、断片化プラセンタを与える実験を行いました。試験管でプラセンタを取り込ませた樹状細胞がさまざまな目印をかざしている状態でマウスに戻し、癌(がん)を植え付ける実験を行いました。そうすると、癌(がん)を拒絶することができました。癌(がん)を植えているにも関わらず、癌(がん)を寄せつけることがなく、予防接種のような役割がみられたのです。この実験で1種類だけでなく、2種類目の癌(がん)にまで予防効果があることがわかりました。今後、癌(がん)やそのほかの病気を予防する効果が期待されています。

団克昭博士プラセンタ特別講演会を受講して

アンチエイジングといえば、見た目年齢に注意を配る傾向があるかもしれませんが、今回の講演会では内臓年齢の重要性について学ぶことができました。簡単にできる腸年齢のチェック表などもあり、自分事として健康について考えることができ、充実した時間を過ごすことができました。初めての方も大勢いらっしゃいましたので、まだ団博士の講演を聞いたことのない方も気軽に参加してみてください。

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プラセンタについて研究が進んでいます

プラセンタ講演会
美容業界で名前を聞くことの多い「プラセンタ」ですが、実は医療業界からも注目が集まっています。
新しい時代の医療の分野で、今後プラセンタの活躍が期待されています。

薬以外の選択肢を知ることで、自分らしい治療の実現に役立つ可能性があります。

プラセンタ講演会

一般社団法人 国際抗加齢免疫医学学会
理事長 団 克昭博士
プラセンタ講演会レポートバックナンバー

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団 克昭博士によるプラセンタ特別講演会
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