ジェネリック医薬品、予防医学、脱毛のメカニズム【団克昭プラセンタ研究レポート24】

テーマ『病気にならない体づくり~予防医学の重要性~』

一般社団法人国際毛髪抗加齢医学学会・一般社団法人国際抗加齢免疫医学学会
理事長 団 克昭博士特別講演会
受講場所:ホテルニューオオタニ
受講期間:平成28年6月8日(13:00から15:00)

ジェネリック医薬品

ジェネリック医薬品
団博士は、長年に渡って基礎医学の研究をしていましたが、研究データを集めるばかりしていても人の役には立たないだろうという思いが募り、臨床応用の段階に進むべきだという考えに至り、大学の研究室を離れ、学会の研究に専念することにされました。団博士は、多くの人への「橋渡しの研究(Translational Research)」を行う方針へのシフトを進めています。

現在、医薬品業界は過渡期に差しかかっています。その契機のひとつとなったのが「ジェネリック医薬品」です。新薬として特許を取得して薬になったものが、特許の有効期限が切れてしまったことで、誰でもその薬を作れるようになって生まれた薬が、ジェネリック医薬品です。有効期限が切れたことで、成分や有効性を同じままでありながら、安く薬を作ることができます。つまり、ジェネリック医薬品は開発費がかかっていない薬なのです。ジェネリック医薬品の登場は、消費者側には安く薬を手に入れられるメリットをもたらし、国側には医療費を安く抑えられるというメリットをもたらしました。

しかし、新薬に関しては「2010年問題」があり、メリットばかりではありません。実は、2010年は薬の特許の有効期限が相次いで切れてしまった時期だったのです。薬は、開発から販売までに約10年かかり、1500億円のコストがかかるとされていますが、1980年代~1990年代は多くの薬が開発されましたが、その特許の有効期限が2010年に相次いで切れてしまいました。その結果、薬を開発した大手製薬会社の利益は、ジェネリック医薬品の登場によって失われてしまいました。大手製薬会社は、薬による利益を投資して新薬の開発を進めていますが、利益が減ってしまうと開発に手が回らなくなり、ジェネリック医薬品によって、安価に薬を手に入れられるようになった一方で、難病の薬が開発できなくなってしまう恐れがあるのです。

未だに治療法が見つかっていない病気に対する医療のニーズのことを「アンメット・メディカル・ニーズ(Unmet Medical Needs)」と言いますが、今後はこういった原因が分からない複雑な病気の薬が開発されない事態に陥るかもしれません。そのことから、当学会は病気になる前の段階に働く、予防機能素材について研究することで、多くの人の役に立てればと考えています。

予防医学

プラセンタで温活
団博士は、「予防医学」をテーマに研究を進めています。その中で、三大疾病(癌(がん)・心筋梗塞・脳卒中)、高血圧・糖尿病・高脂血症・肥満などの重篤な危険因子、毛髪や肌に対し、プラセンタが何らかの効果を及ぼすと確認されました。なぜ、プラセンタはこれほどまで幅広い効果をもたらすのか? 今回は、原点を振り返って説明します。

ストレス応答作用

ストレス
団博士は、長年「ストレス応答」を研究してきました。人間は常にストレスにさらされており、ストレスに体が対抗して応答しています。これがストレス応答です。ストレス応答の能力が高ければ高いほど、強いストレスに打ち勝つことができます。

ストレスといえば、精神的なストレスを連想する人が多いと思いますが、ストレスの種類はさまざまです。たとえば、物理的ストレス(高熱など)、化学的ストレス(栄養が足りないなど)、生物学的ストレス(発癌(がん)や老化など)、精神的ストレス(不安など)が挙げられます。こういったさまざまなストレスに負けないためにも、ストレス応答機構という能力を高めていかなければなりません。研究に取り上げているストレス応答機構には「分子シャペロン(フォールディング、ヒートショックプロテイン)」「小胞体ストレス(ストレス適応反応)」「オートファジー(分解処理、防御機構)」があります。今回は、その中からヒートショックプロテインとオートファジーについて説明します。

●ヒートショックプロテイン(HSP)

37度くらいの体温で生活している人間の細胞に、45度の熱(強いストレス)を与えると、細胞死を起こしますが、体温の限界である42度を経験した細胞に、45度の熱を浴びさせても細胞死は起こりません。これは、細胞が抵抗性を獲得し、細胞保護作用が起こったからだと考えられています。熱によって形成された抵抗物質は、「ヒートショックプロテイン(HSP)」と呼ばれており、プラセンタは最も代表的なHSPである「HSP70」を誘導するとされています。

HSPはさまざまな種類があり、普段体内に存在するのは少量です。外からストレスがかかったときに、そのストレスに対して必要とされるHSPが発動され、抵抗を示すという仕組みになっています。HSPは、変異した蛋白質を修正する役割や、抗原提示能力を促す役割など、さまざまな役割を担っています。

マウスの皮膚に紫外線を当てると通常ならば日焼けをして黒くなります。しかし、HSP70を作らせておけば、紫外線を当てても日焼けをしないということが実験で明らかになりました。HSP70を作らせることで、保護作用、抵抗性が高まったのです。ストレス応答能力を高めれば、病気にも打ち勝つことができるとされているため、HSPを高めることは大切なのです。

また、三重らせん構造を持つコラーゲンに、直接結合しているともいわれるコラーゲン専用の保護作用を持つHSP47があれば、コラーゲンの構造が歪まないため、しわができにくくなることも明らかになっています。これは、HSP47でコラーゲンを保護できるという証です。

他にもHSPを用いた実験として、アルツハイマーモデルマウスを用いたものもあります。認知能力の低いマウスを円形プールに入れる実験です。プールの中には、隠れ踏み台(ゴール)があり、正常なマウスならば溺れないように、その踏み台から外へ逃げることができますが、アルツハイマーモデルマウスは、そこに辿り着くことが難しく、何分もプールをさまよいます。しかし、アルツハイマーモデルマウスにプラセンタを投与し、HSP70の数値を引き上げておけば、プールに入れても早い段階で踏み台に到達できるようになったのです。これは、アルツハイマーが回復したということを意味します。アルツハイマーは不治の病といわれていますが、生体が持っているストレス応答という能力を高めておくだけで改善できるかもしれない。そして、プラセンタがそれに貢献できるかもしれないのです。

●オートファジー

「オートファジー(分解処理・防御機構)」も大切な仕事で、古くなった細胞が栄養不足に陥ったとき、自分の体を構成している蛋白質をアミノ酸にまで分解し、それを自分の栄養源として溜め込み、生きながらえます。また、細胞内の古くなった蛋白質を浄化し、癌(がん)に対しても抵抗することが分かっています。そのほか、病原体の排除やアンチエイジングにも関わっています。オートファジーの役割は多岐に渡りますが、メカニズムが徐々に解明されてきており、人間にどのように活かしていくかの研究を行う段階に入っています。プラセンタをある細胞に振りかけると、オートファジーを誘導することができることも証明されており、プラセンタにおいても、証明された事実をどのように活かすかが今後の課題です。

長寿遺伝子の活性化

長寿遺伝子
人間には長寿遺伝子というものがあり、長寿遺伝子Sirt1(サートワン)が活性化されれば、寿命が延びるとわかっています。長寿遺伝子Sirt1のスイッチをON状態にする方法として、カロリー制限があります。人間の場合、寿命が1.4倍延びるとされています。しかし、カロリー制限をして生きていくのはつらいものです。そこで、注目されていたのがレスベラトロール(ポリフェノールの一種)でしたが、ON状態にするためにはワインを毎日100本ぐらい飲まなくてはなりません。しかし、プラセンタを取り入れれば、長寿遺伝子Sirt1をON状態にできます。プラセンタは、長寿で病気になりにくい体づくりを実現してくれるのです。

長寿ホルモンの分泌促進

正常な人の皮下脂肪にある小型脂肪細胞から分泌されるホルモンであるアディポネクチンですが、女性の百寿者は、血液中のアディポネクチンの数値が高いということが研究でわかっています。ただし、脂肪細胞が肥大して肥大脂肪細胞になると、アディポネクチンを分泌しない細胞になってしまいます。むしろ、インスリンに抵抗性を示すような物質をたくさん分泌してしまうようになります。

脂肪細胞には、余ったエネルギーを溜める白色脂肪細胞と、エネルギーを燃やす褐色脂肪細胞(ベージュ細胞)があります。しかし、イリシン(Irisin)には、白色脂肪細胞に働きかけて、褐色脂肪細胞の性質に変える性質があるといわれています。イリシンは、筋肉(骨格筋細胞)を動かすと分泌されるペプチドホルモンで、イリシンがたくさん補充されれば、白色脂肪細胞からエネルギーを消費する燃焼系の細胞に変えることができます。つまり、イリシンの分泌を刺激するものが見つかれば、ダイエットに繋がるのです。

腸管免疫作用

人間は、腸内細菌やウイルスが入ると腸管免疫で排除します。腸内細菌の種類には善玉菌(ビフィズス菌など)、悪玉菌(大腸菌など)、日和見菌などがありますが、日和見菌は悪玉菌の手助けするような動きをするため、腸内環境バランスは悪玉菌に優勢な状態になりやすいのが現状です。そのため、高脂肪食ばかりを食べると、悪玉菌が増え善玉菌が減りアンバランスな状態になってしまいます。しかし、そこにプラセンタを用いれば、本来のバランスに整えてくれるといわれています。腸内細菌には、「腸内フローラ」という縄張りのようなものがあります。これは、生まれながらのものなので簡単に変えることはできませんが、プラセンタならバランスを整えることができるのです。

血管内皮細胞

三大疾病(癌(がん)・心筋梗塞・脳卒中)のうち、心筋梗塞と脳卒中は原因が共通しており、両方とも動脈硬化の影響を受けています。高血圧、糖尿、高脂血症、喫煙などの危険因子が重なっていくと、血管内皮細胞が障害を受けて動脈硬化に繋がるのです。プラセンタが、血管の壁にどのような影響を与えるのかも研究しています。血管は、高脂血症で悪玉コレステロール(LDL)がたくさん流れる状態が続くと、性質が変わってきて、物が通過しやすくなります。すると、さらにLDLが流れ込み、酸化LDLになると、身体が異物と判断して免疫反応を起こします。マクロファージが異物を掃除してくれるのですが、どんどん入ってくるため、掃除しきれず、悪い細胞になってしまいます。それが、血管の壁を持ち上げたり、壁を破って血流に乗って流れたりしてしまいます。プラセンタが酸化反応を抑えることは分かっていますが、より深い研究をする必要があると考えています。

癌(がん)とプラセンタ

癌とプラセンタ
一度癌(がん)になると二度と同じ癌(がん)にならないということがマウスの実験で証明されています。実験用マウスに癌(がん)細胞を埋め込み、大きくなった腫瘍を外科手術で取り除くと、マウスは助かるのですが、この癌(がん)細胞を別のマウスに埋め込むと癌(がん)になり死んでしまいます。しかし、一度治ってしまったマウスに、再び同じ癌(がん)細胞を埋めても、同じ癌(がん)には二度とかかりません。あらかじめ癌(がん)抗原をワクチンとして打てば癌(がん)にならずに済むのではないか? これが癌(がん)免疫という学問の始まりです。

癌(がん)化した細胞には癌(がん)抗原があり、癌(がん)抗原を投与すると免疫反応を起こし拒絶します。そして、癌(がん)の目印が提示され、キラーT細胞が癌(がん)細胞を攻撃します。癌(がん)抗原を投与して治療した場合、活性化されたキラーT細胞が、癌(がん)細胞を攻撃しますが、癌(がん)細胞だけでなく、正常な細胞まで攻撃するため、副作用がでてしまいます。一方、プラセンタは、癌(がん)細胞にだけ特化して攻撃ができるので、副作用なしで治療を行うことができます。

実験で、プラセンタを2週間マウスに与えてみると細胞表面に抗原が多く現れ、キラーT細胞が癌(がん)細胞を攻撃しやすくなりました。これは、プラセンタによって抗原提示能力が高まったためだといえます。さらに、抗原提示能力が癌(がん)の縮小に繋がるのかを示すため、マウスの背中(左右2箇所)に癌(がん)細胞を埋め込む実験も行いました。2箇所の内左側にだけプラセンタを投与すると、最初に投与した左側が縮小され、次に投与しなかった右側の癌(がん)細胞も縮小されました。これは抗原提示能力が高まったために、キラーT細胞が癌(がん)細胞を見つけて攻撃したことを示しています。

●白血病

血液系の癌(がん)である白血病に対して、プラセンタをマウスに投与する実験を行いました。白血病を治療しないままにしておくと、生存率は28日目で15%。しかし、同じ癌(がん)細胞を植えた後でプラセンタを投与すると、58%まで延びるという結果がでました。この実験で、プラセンタによる延命効果が証明されたのです。
今までは病気になってから後投与する実験を行っていましたが、予防医学の観点から病気になる前に投与する実験も行いました。その結果、プラセンタを2週間与えたマウスに白血病を植え付けると、マウスは拒絶反応を示し生存率は75%まで伸びました。前もってプラセンタを与えることで、後投与よりも高い抵抗性を示したのです。このことから、プラセンタには延命・予防効果があると考えることができます。
さらに、プラセンタを2週間投与してから癌(がん)細胞を植えつけ、さらにその後も継続してプラセンタを投与すると、85%以上という高い生存率がでました。予防をせずに癌(がん)細胞を植え付けた後にプラセンタを投与した場合に比べ、予防の段階からプラセンタを投与する方が癌(がん)への拒絶する力がより一層高まると実証されたのです。

樹状細胞ワクチン療法

正常なマウスから血液を採取し、そこにある樹状細胞をシャーレで培養し、断片化プラセンタを与える実験です。試験管でプラセンタを取り込ませた樹状細胞がさまざまな目印をかざしている状態でマウスに戻し、癌(がん)を植え付ける実験を行いました。そうすると、癌(がん)を拒絶することができました。癌(がん)を植えているにも関わらず、癌(がん)を寄せつけることがなく、予防接種のような役割がみられたのです。しかもこの実験では、1種類だけでなく、2種類目の癌(がん)にまで予防効果があることがわかりました。今後、癌(がん)やそのほかの病気を予防する効果が期待されています。

また、NK細胞療法という、血液を採取し、NK細胞を活性化して患者に戻す方法があります。そのほか、最近は「免疫のアクセルとブレーキの解除」が話題になっています。以前、チェックポイント阻害剤についてお話ししたことがありますが、「免疫のアクセルとブレーキの解除」は、免疫担当細胞であるT細胞を活性化させて癌(がん)を攻撃させようとする「免疫のアクセル」と、チェックポイント阻害剤による「ブレーキの解除」のことです。癌(がん)細胞は常に免疫細胞から攻撃されているので、癌(がん)細胞はT細胞が癌(がん)を攻撃できないようにブレーキをかけてしまいます。するとT細胞は攻撃できなくなってしまうのですが、チェックポイント阻害剤を入れるとブレーキが解除され、T細胞が再び癌(がん)細胞に攻撃できるようになるのです。

●肺癌(がん)

肺癌(がん)の転移についてもプラセンタの効果が証明されました。転移に効く抗癌(がん)剤がない中、治療しないと約200個も転移する肺癌(がん)を、プラセンタを投与することで半分以下に抑えることができたため、優秀な結果であると評価されました。プラセンタは再発・転移癌(がん)にも効果があると認められたのです。これは、病気が進行しないようにする「三次予防」に当たるといわれています。

腫瘍幹細胞

なぜプラセンタが癌(がん)の再発・転移防止に効果があるのか? その鍵といわれているのが、癌(がん)にもあるとされる幹細胞です。癌(がん)細胞には親子関係のようなものがあり、幹細胞は癌(がん)細胞の親にあたります。子どもたちには新しい腫瘍を作る能力がないのですが、親とされる幹細胞には新しく癌(がん)細胞を作る能力があります。そのため、幹細胞を残したままだと、新しい腫瘍を作ってしまいます。また、癌(がん)細胞はニッチという細胞と結びつき再発・転移することもわかっていますが、プラセンタは幹細胞とニッチが結びつかないように作用します。

血管新生抑制

癌(がん)細胞は栄養を求めるため、血管新生因子を出して血管を作るように促します。すると血管の内皮細胞が癌(がん)に向かって伸び始め、最終的に血管は癌(がん)に繋がってしまうのです。このように、既存の血管から新しい血管が生じる現象を「血管新生」といいます。血管新生が起こると、体内の酸素や栄養素を癌(がん)に集めてしまいます。結果、癌(がん)が大きくなったり、転移したりしてしまうのです。しかし、プラセンタのある成分を用いることで異常な血管新生を抑制することができました。癌(がん)に対する血管新生を抑制することで、癌(がん)治療に役立てることができるのです。

発癌(がん)抑制を誘導する因子として、癌(がん)細胞にだけ細胞死させること、細胞増殖性を抑えること、癌(がん)細胞のテロメアを短くしてそれ以上生きないようにすることなどが考えられます。癌(がん)は遺伝子のエラーの蓄積といわれていますが、エラーが修復して正常細胞に戻れるかもしれないと期待されています。

また、「エピジュネティクス」という、人間の体は遺伝子だけでは説明できないという学術分野があります。たとえ一卵性の双子でも、体質などは一生同じではなく性格が変わるように、遺伝子の制御を越えたレベルの何かにコントロールされているという考え方です。そういった視点は、発癌(がん)の抑制に役立つとされています。

糖尿病

ドーナツ厳禁
糖尿病には、1型糖尿病、2型糖尿病があります。1型は、子どもの頃から食事制限や注射が必要になり、遺伝要因が強いのが特徴です。しかし、日本人に多いのは2型です。2型は、遺伝要因もありますが、それ以上に食生活や運動不足などによって引き起こされます。過去の糖尿病の薬といえば、すい臓のβ細胞に刺激を与えインスリンを作らせるもので、「スターシス」という薬を開発しました。また、糖の吸収を遅らせて血糖値を上げないようにしたり、過激なインスリン分泌を起こさせないようにしたりする薬もあります。

一方、最近注目されているのが「インクレチン関連薬」です。これは、食事に連動して、自然な形でインスリン分泌の刺激ができるというものです。通常の薬は、すい臓のβ細胞に直接刺激します。しかし、インクレチンは、食事が小腸に辿り着く刺激で、小腸の壁のK細胞やL細胞からGIPやGLP-1などのホルモンが出て、そのホルモンがβ細胞の刺激となるため、生理的な条件でインスリンを分泌できるという仕組みです。薬によって絞り出されるのではなく、食事と連動してインスリンを分泌するため、負担が少ないのです。ただし、インクレチンは短命で、作られてからβ細胞に届くまでに約半数のインクレチンが、DPP-4によって壊されてしまいます。プラセンタからは、GIPやGLP-1に対するセンターを上げる働きだけでなく、DPP-4を阻害する能力も見つかっています。

脱毛のメカニズム

薄毛
団博士が立ち上げた学会の一つ『国際毛髪抗加齢医学学会』では、脱毛をテーマに掲げて研究を行っています。脱毛は、男性ホルモンが活性化されることが脱毛シグナルとなり、毛髪が抜けてしまうという理論が提唱されていましたが、男性ホルモンの全てを抑制すれば解決できるという問題ではありませんでした。研究を続けると、脱毛に働くTGF-β1(成長因子)が発見され、TGF-β1をブロックすれば脱毛を抑えられるという考えに至りました。

さらに研究を進めると、TGF-β1の阻害剤を見つけることができました。しかし、研究が進むにつれ、TGF-β1を阻害するだけでは脱毛を止められないとわかりました。脱毛を抑えるためには、さらにFGF-5も抑制しなければならないと明らかになったのです。実際にマウスでFGF-5をブロックしたところ、毛が抜けなくなりました。この実験で得たデータを、人間でも活かせるように研究を進めています。

団博士は再生医療の研究にも取り組んでいるため、毛乳頭幹細胞を取り出し培養して増やす実験も行いました。その結果、ヌードマウスに毛を生やすことに成功しました。毛乳頭幹細胞を培養すると、そこから沢山の成長因子が出てくると分かっているので、それをヘアローションに加えることができれば、将来オーダーメイドのローションを作ることができると考えています。

また、加齢が原因で薄毛になるメカニズムも分かってきました。バルジというエリアにある幹細胞が、ヘアサイクルで毛根のところに移動します。そして、髪の毛が古くなると復活して再生が起こり、新しい毛乳頭細胞を作り髪を生やすのです。しかし、年を重ねると毛乳頭幹細胞を維持するための17型コラーゲンが壊れていくことが分かっています。その結果、毛包がミニチュア化して塞がり、頭皮がフラットになってしまいます。そうならないように、17型コラーゲンを保護するためにHSP47(コラーゲン専用のHSP)を作ればよいと考えられています。そこで、HSP47を誘導することが、17型コラーゲンの保護作用になるのかを実験しました。その結果、17型コラーゲンのmRNAと、HSP47のmRNAの動きが連動していることがわかりました。HSP47が上がると17型コラーゲンも上がったのです。17型コラーゲンが作られるだけでなく、分解されないため脱毛を抑えられると考えられており、製品化が期待されています。

予防機能素材の研究

ナッツ
医薬品の開発には長い時間がかかります。そのため、医薬品よりは時間がかからない予防機能素材の研究を進め、より多くの人に役立てられるような形にしたいと考えています。

食品には、保健機能食品や特定保健用食品、栄養機能食品がありますが、最近「機能性表示食品」というものがでてきました。機能性表示食品は、事業者たちの責任で科学的な裏付けができれば、その情報源に基づいて食品の効能を謳ってもよいというものです。これは、医療経済的に、日本の膨大な医療費を減らすために設けられたと考えられています。

多岐に渡る研究を続けることで、さまざまなことが分かってきました。今後は、これらの情報を活かし、多くの人の役に立てるように研究を進めて行きたいと考えています。

団克昭博士プラセンタ特別講演会を受講して

今回の講演会は、プラセンタの研究成果だけでなく、ジェネリック医薬品がもたらすメリット・デメリットなどの興味深いお話も盛り込まれていました。改めて自分の健康について考えることができ、有意義な時間を過ごすことができました。初めての方も大勢いらっしゃいましたので、まだ団博士の講演を聞いたことのない方も気軽に参加してみてください。

※アビストアが提供する情報・画像等を、権利者の許可なく複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。

プラセンタとがんの関係について研究が進んでいます

プラセンタ講演会
美容業界で名前を聞くことの多い「プラセンタ」ですが、実は医療業界からも注目が集まっています。
新しい時代の医療の分野で、今後プラセンタの活躍が期待されています。

薬以外の選択肢を知ることで、自分らしい治療の実現に役立つ可能性があります。

プラセンタ講演会

一般社団法人 国際抗加齢免疫医学学会
理事長 団 克昭博士
プラセンタ講演会レポートバックナンバー

▼参加ご希望の方は、こちらより必ずご予約をお願いいたします。


団 克昭博士によるプラセンタ特別講演会
※ご参加の方全員に、無料サンプルをプレゼント中!
参加は無料です。しつこい勧誘なども一切ございませんので、お気軽にご参加ください。

SNSでもご購読できます。