痛くない胃カメラを撮りに行ったら思いがけずいい先生で。

痛くない胃カメラ検査

元気なだけが取り柄と言ってもいい私。

けれど年末年始の食べ過ぎが祟ったのか、どうもここのところ胃の調子が悪かったんです。
むかむかするというか、食欲がないというか。。。(食欲がないなんて、一年のうちで3日あるかどうか)

でも、胃カメラなんて絶対にしたくありませんでした。
だって痛そうだし、おええってなりそうだし、胃にも悪そうだし。

病院の扉を叩くまで

胃薬で対処
まずは、自己流療法に頼る作戦。

  1. 食べ物を胃に優しいものにする
  2. 早く寝る
  3. 強力な胃薬を飲む

結果、改善せず。

どうしたのでしょう。
自己流では手に負えなくなるくらい、胃を酷使したとでもいうのでしょうか。

そんな心当たりは……あります。
お正月の食べ物って、どうしてあんなに味が濃くて、量が多くて、オイリーで、美味なのでしょう。

そこで、痛くない胃カメラ経験者の娘に促されて、しぶしぶ病院の扉を叩きました。

本当は予約しないと胃カメラはできないそうなんですが、「年やし、見とこか〜」という先生のご厚意で診てもらえることに!
(でも先生のほうが絶対お年を召していたと思います)

診察前

胃カメラ問診
まずびっくりしたのが、ちゃんと聴診器でお腹の音を聞いたり、触診してくれたこと。
最近の先生は、パソコンを見るだけで判断をする方が多い気がして。

そこで先生と少しお話していたのですが、お医者さんとは思えないようなお言葉の数々にびっくりしてしまいました。

睡眠の大切さ

睡眠の大切さ
先生「いつもは何時頃に寝ていますか?」

私「0時〜1時くらいですね。それより遅くなることもあります」

先生「それはあかん。もうええ歳なんやから、23時には寝るように。調子が悪いときは特に、しっかり寝ること。それでたいがいの病気は治るからな。それでも治らんかったら、病院に来たらいい」

就寝前のブルーライト

ブルーライトはよくない
先生「寝る前のスマホもあかんで」

私「めちゃめちゃ使ってます……仕事の関係でどうしても」

先生「その歳になってまでそんなことしてたら、長生きできんよ。健康第一。健康やないと仕事もできんからね」

先生のおっしゃる通りでした。
「健康でないと仕事もできない」というのは、私自身がよく身にしみてわかっていたはずなのに……
先生に再度気付かされました。

日本人は薬漬け

日本人は薬漬け
私「あと、咳が止まらないときには、抗生物質も飲んでいます」

小さい頃から慢性鼻炎持ちで、最近変な咳が出ていたので、内科で抗生物質をもらっていたのです。

先生「抗生物質!? そんなんで咳は治らんよ。抗生物質は細菌感染症には効くけれど、ウィルス感染症には効果がないから。日本の医者は、何でもかんでも薬をほいほい出しすぎている。それに患者の方も、少しの不調ですぐに医者に薬を求めすぎる。日本は、世界で一番薬の消費量が多い。逆説的だけれど、それではどんどん病気になる」

正直言って、なかなかこんな先生はいないので、びっくりしました。

いざ、胃カメラ

痛くない胃カメラ
問診が終わり、いよいよ胃カメラです。

とは言っても、実はほとんど覚えていないんです。

なにか苦い液を口に吹きかけられ、
「寝てもいいんですよ〜」と先生に言われ、

次に気がついたのは、なんと二時間後でした。
知らないあいだに胃カメラが終わり、会計も済ませ、待合室でぐっすり眠っていたのです。(どうして誰も起こしてくれなかったんでしょう)

前に娘が受けたときは普通に帰ってきていたので、私の場合は普段の疲れもあったのでしょう。
でも、麻酔というものの恐ろしさを垣間見た気がしました。

このようにノンストレスで(というか意識もないままに)終わった検査ですが、強いてあげるならひとつだけ不満のようなものがあります。

緑スライム的ケア液

胃カメラ後の液体
胃カメラ検査の後は、どうしても胃が多少傷つきます。
そのため、当日はおかゆやうどんなど、消化に良いものを摂取するように言われます。

それと同時に、胃を保護するための液ももらいます。
何やら怪しい緑色の液体を、1リットルほど……

みなさん、「スライム」ってご存知ですよね?
あのねっとりへばり付く、不思議な液体のような固体です。

そのスライムをなんとか飲み込めるくらいまで柔らかくした、トロトロの液体(緑)を思い浮かべてください。
味は、ゴム手袋と歯みがき粉のあいだくらい。(個人差はあるでしょう)

喉を通るとき、口内、食道、そして胃全体をその粘液が包み込みます。

ひとことで言うと、「人が口に入れる代物ではありません」。

これを飲むくらいなら、胃の自然治癒力に任せるほうがいいと、一回で飲むのを断念しました……

結果待ち&感想

検査の結果は、日を改めて聞きに行きます。

今回先生のお話を伺いながら検査を受けて思ったのは、「なんでも薬で抑え込もうとするのはよくない」ということと、「日頃から病気にならないような生活習慣を心がける」という、ごく当たり前のことでした。

わたなべクリニック

お医者さんにもいろいろな人がいます。
この渡辺先生のように、薬だけに頼ることなく、患者が病気にならないように指導してくれる先生もいらっしゃいます。

私自身、これを機に生活習慣を見直そうと決意しました。
こうして大病する前にケアすることで、結果的に健康で長生きできる人生につながるのだなあ、と思います。

世間では「予防医学」「未病」「医療費の増大による財政圧迫」などという言葉が脅し文句のように繰り返されますが、本当のところはこんなふうな個人レベルの小さな積み重ね、知識を持った医師の地道な指導が国民の健康寿命延伸につながっていくのだな、と実感しました。

(私=田中三紀子、ライター:陽月深尋)

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