老化の原因は、酸化反応、糖化反応、炎症であるという考え方があります。つまり、糖化を防げば老化を防ぐことに繋がるということです。現在、昭和生まれの人の肥満率が増加しており、現代人の暮らしには、糖化になってしまう要素がたくさんあると考えられています。
今回は、プラセンタ特別講演会で紹介された「糖化を進める現代人の生活」についてお伝えします。
昭和から平成。生活の変化を考える
昭和生まれの人の肥満率増加に伴い、特に40代に肥満の人が増えました。昔は高い死亡率だった結核が、現在では対策できる病になったなど、医療が進歩する一方、ここ数年は、がんや血管障害などを患う人が多いとされています。
一体、生活にどのような変化があったのでしょうか?
まず、インターネットの発達により、買い物に行く機会が減ったことが挙げられるでしょう。インターネットで買い物をする人は、どの年代においても増加傾向で、20代の7割がインターネットで買い物をしているというデータもあります。
便利にはなりましたが、運動不足の人が増えています。1日の歩数においても、現在は7000歩程度しか歩いておらず、目標値に届いていません。また、糖尿病患者の数は高い数値で横ばいになっており、人口10万人に対して約200人が糖尿病患者として診療を受けているのが現状です。
GI(glycemic index)値とは?
血糖値の上昇率を示す指数に「GI値(glycemic index)」があります。ブドウ糖を摂取したときの血糖値を100としたとき、ほかの食品を食べたらどの程度血糖値が上昇するかを比較したものです。
食べ物は腸に入り消化・吸収されます。そして、糖分は基本的に小腸で吸収されて血液に流れていくため、食事をすると血糖値が上がっていくのです。血糖値が上がったら、膵臓のβ細胞がインスリンを分泌して血糖値を下げようとします。インスリンが分泌されると、体を巡っている糖分はさまざまな組織に吸収され、血液中の糖の濃度が正常値に戻るというメカニズムです。
GI値が低い食品は、食べても血糖値がそれほど上昇しないため、急いでインスリンを分泌する必要がありません。これが、GI値の低い食べ物のほうが体にいいといわれる理由です。
GI値の低い食品については、コラム『糖化を予防する食生活とは?』をチェック>>
糖化しやすい人の特徴
糖化しやすい人には、次のような特徴があるといわれています。
● ラーメン、どんぶり物など炭水化物を良く食べる人。
● ケーキやお菓子など甘いものが好き。
● 清涼飲料水を良く飲む。
● 揚げ物が好き。
● 夜遅くに食事をすることが多い。
● 野菜、果物はあまり好きではない。
● ほとんど運動しない。
● 夜型の生活を送っていて、睡眠不足。
● ストレスが溜まっている。
これらの条件に当てはまる人は、糖化しやすい生活を送っていることになります。また、糖化しやすい食事のメニューには、カルボナーラ、ピザ、酢豚、春巻き、カツカレーライス、チャーハンなどの定番料理が並びます。
これらを食べてはいけないといっているのではありません。1週間区切りで食生活の計画を立てて、健康的な体を維持することが大切なのです。食べ過ぎなどに気をつけて、コントロールしましょう。
(ライター:南條祐弥)