「お前と手を繋ぎたくない」と言われた私がアトピーを治した話【その3】

留学

幼少期〜大学に入るまで、ずっと手のアトピーに悩んできました。
治まったり、また症状が出たりしていた私のアトピーですが、あることをきっかけに心身の健康を大きく損なうほど悪化してしまいました。

それが「留学」です。

以下の記事も併せてご覧ください。



留学先でまさかの落とし穴! 食物アレルギー

大学3年生の夏からおおよそ九ヶ月、あこがれのスウェーデンに留学していました。
そこで、思わぬ壁が私を待ちうけていました。
食物アレルギーです。
スウェーデンは食べ物の健康度が高い国だと思っていましたし、自分の食物アトピーもだいぶん治まっていたので、そんなことは気にもとめずに意気揚々と出発したのです。

真っ赤っ赤の肉、肉、肉

肉海外のスーパーに並ぶ肉は、どういうわけかとにかく色が赤いです。(着色料?)
色の濃い牛肉が一番ポピュラーな肉だったこともあるかもしれません。
そして、日本で牛丼に使うような薄切り肉はなく、どれもステーキ級の大きな肉ばかりでした。

最初の方は、日本人の友達とケバブの屋台に行ったり、スペインの友達が作ってくれる肉料理をおいしく食べていました。
けれど、留学して二ヶ月ほどすると、常に胃痛に悩まされ、肉を食べるたびにお腹を下すようになってしまいました。
病院で出された薬も副作用が強すぎて合いませんでした。

このおかげで私はすっかり肉がトラウマになり、帰国してからも五年間ほど、ほとんど肉が食べられませんでした。

濃い乳製品

チーズ次に受け付けなくなったのは、チーズや生クリームです。
北欧の乳製品は非常に濃厚で、美味です。
そのため、乳製品がダメというのはかなりきつかったです。

最後の方は、乳製品は脂肪分の少ないヨーグルト(それでも日本のものよりはずっと濃いです)、ソフトクリームくらいしか食べられませんでした。

農薬のかかった野菜、果物

野菜体調を壊し続けているうちに、味覚を含む五感がやけに繊細になってきました。
すると、キュウリやレタス、リンゴが苦く感じられるようになってきました。
農薬を使った野菜を生食すると、舌がぴりぴりしたのです。

とはいえ、学生の身でオーガニック食品ばかりを買うわけにもいきませんでした。
私は、できるだけ農薬の影響の少なそうな、じゃがいも、ニンジン、玉ねぎなどをよく購入していました。

「うつ」のような状態に

お腹を下し続けて肉体はぼろぼろ、留学中のストレスで心もぼろぼろになった私は、十五キロも痩せてしまいました。
もちろん生理も止まってしまいました。
「私はこの国に拒絶されているんだ」という感覚が私を満たし、何に対してもやる気が起きなくなってしまいました。

皮膚科にも行けずに、肌もカサカサでした。

それでも、何か原因のはっきりしている「病気」というわけではなかったので、じっと耐えるしかありませんでした。

留学から四ヶ月半で現れた天使

天使留学から四ヶ月半が経ったころ、日本から妹が遊びに来てくれました。
たくさんの日本食、そしてプラセンタサプリメントを持って。

それからは、毎日和食の生活を送ることができました。
プラセンタサプリメントも、帰国までの三ヶ月間、集中して一日15粒も飲みました。
日本で母に勧められた時は「こんな高いサプリメントなんて飲まない」と突っぱねていたのですが、健康は一度損なってしまうとかえって高くついてしまうことを痛感しました。

→次回は「一度健康を損なったアトピー持ちの私が気をつけていること


(ライター:陽月深尋)

SNSでもご購読できます。

コメント

コメントは停止中です。