三大疾病(癌・心筋梗塞・脳卒中)のうち、心筋梗塞と脳卒中は、原因が共通しているといいます。
つまり、その原因がなくなれば、心筋梗塞と脳卒中を同時に予防できるということです。
今回は、プラセンタ特別講演会で紹介された「心筋梗塞と脳卒中」についてご紹介します。
発症する原因や対処方法などをお伝えしますので、ぜひご覧ください。
心臓病の発症率が高いのは、どんな人?
まず、どういった人が心臓病を発症するのか、血糖値、血圧、喫煙、心電図の項目に絞り検討してみました。
すると、次のようなことが分かりました。
- 血糖値が異常な人は、正常な人に比べて発症率が高い。
- 血圧が高い人は、正常な人に比べて発症率が高い。
- 喫煙する人は、しない人に比べて発症率が高い。
- 心電図で左室肥大(心臓が圧力に負けて膨らんでしまう状態)の人は、発症率が高い。
以上のことから、高血圧、糖尿病、高脂血症、喫煙などの危険因子が重なると、血管内皮細胞が障害を受けて、心臓病の発症リスクが高まることが分かりました。
特にコレステロール値が高くなると発症率が一層高まるため、高脂血症には注意が必要です。
心筋梗塞と脳卒中の原因は「動脈硬化」
心筋梗塞と脳卒中は、血管が詰まることで引き起こされます。
つまり、両方とも動脈硬化の影響を受けているということです。
血管は、悪玉コレステロール(LDL)がたくさん流れる状態が続くと、性質が変わってしまい、物が通過しやすくなります。
さらにLDLが流れ込み、酸化LDLになると、身体が異物と判断して免疫反応を起こします。
マクロファージが異物を掃除してくれますが、どんどん入ってくるため、掃除しきれずに悪い細胞になってしまいます。
その結果、血管の壁を持ち上げたり、壁を破ったりするのです。
マクロファージには寿命があり、役目を終えると掃除ができません。
そのため、コレステロールの塊(プラーク)が溜まっていき、プラークが破れて出血し、血の塊で血管が塞がれてしまうのです。
血栓にならない場合でも、血小板が穴を塞ごうとしてかさぶたのようなものを作りますが、その効果は一時的なものに過ぎないため、また穴が開いてしまうという現象が起きます。
動脈硬化の対処法
動脈硬化の原因は、脂質異常症、高血圧、糖尿病、喫煙、肥満とされており、対処方法には、「食事療法」「運動療法」「薬物療法」があります
●食事療法
- 過食を防ぎ、標準体重を維持する。
- 肉や乳製品の過剰摂取を控え、魚を摂取するようにする。
- 野菜、果物、海藻類の摂取を増やす。
- 食塩を多く含む食品を控える。
●運動療法
- じんわり汗をかくような運動をする。
- 1週間に2~4日、1日30分以上のウォーキング程度を目安にする。
●薬物療法
- 上記の食事療法や運動療法に取り組んでも成果が出ない場合に、薬物療法を取り入れる。
動脈硬化は、悪い生活習慣を続けることで引き起こされます。
心筋梗塞と脳卒中を予防するためにも、今日から生活を見直してみてはいかがでしょうか?
将来の健康を守るためには、小さなことの積み重ねが大切です。
(ライター:南條祐弥)